森羅を映す湖 〜自己を見つめて〜

「本当の相手」に出逢ってしまった、ADHDでアスペ持ちの日々とつぶやきです。
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3度目の…正直?!

ついに、ついに、この時がやって来ました。

そう、彼と約束していた、再会の時です。

出逢いから今まで、彼と直接会ったのはたったの2回だけでしたが、これまでは彼の出身県であり、私が現在住んでいる県でしか会っていない為、実際に現在彼が住んでいる地で会うのは初めての事でした。


私が今住んでいる県に引っ越してくるまでは、私も10年程住んだり生活したりしていた地域でもあるので、全く知らない土地ではないのですが、やはりそこから引っ越して私も10年以上経っていたので、旦那の赴任先でもある事から度々訪れていた場所ではあったものの、新しくできた建物や場所、電車などについては疎くなっていたりしてました。



ついに、ついに、あれだけ待ち望んでいた彼との再会が実現する…!

もう心臓はバクバクドキドキで、実際顔見たらどうしようか、とか、平常心でいられるのかな、とか、久しぶりに見る彼の顔、うろ覚えになってしまっているけどどんなんだったっけ…などと色々考えながら待ち合わせ場所へ。

もちろん、駅を出てからは化粧室に駆け込み、化粧直しも念入りにして(笑)。



待ち合わせ場所に着いたのは、予定の時間よりも5分前位。

時間にルーズ気味な私なので、待ち合わせをすると時間よりも私の方が早く着く事は滅多になく、大抵は時間キッチリに行くか、ちょっと遅れて行く事の多い私…(汗)。

でも今回は私の方が早く着き、もう待っている間は緊張しっぱなし。

彼が早く来て欲しいような、このまま来て欲しくないような…。もう平常心ではないのは確かでした。


そして…ついに彼が現れました。

「お久しぶりです!」

ああ…ようやく久しぶりに顔が見れて嬉しいのと、久しぶり過ぎてまだ緊張してしまっているのと、改めて彼の顔ってこんなんだったんだー、ってのと、色々な感情が入り交じりました。

私も「お久しぶりです! ご無沙汰してました」と挨拶。

そして彼は「お店までちょっと歩くけどいい?」と。私は「大丈夫ですよ」と言いながら、そのまま一緒に歩き始めました。

まだこの時、私は緊張していましたが、口調や会話は多分普段通りだったハズで、あまり彼に緊張を悟られたくないような気分でいました。

でもこの時…何話してたのかよく覚えてません(^_^;)


5分から10分程彼に付いていく形で話をしながら一緒に歩き、立ち止まったところは某店の看板が出ているエレベーター。しかも店の場所は高層階。

この某店、有名な店で誰もが知っている店でしたが、高級なイメージが強く、私は一度も入った事のない店でした。

「え、まさか…ここですか?!」

「うん、そう。予約してあるから。」


ひええぇぇぇぇーーーーー!!!!!

こんな店来るなんて、全くの予想外だってばー!(汗)


驚いた私は

「え、ちょっと…本当に、ですか?!」

と彼に訪ねたら

「大丈夫だって。そんな思ってる程敷居の高い店じゃないよ。誰でも行くようなとこだから。」

と。

…いや、そうかもしれないけど…久しぶりに再会した女友達と、気軽に二人で来るような店じゃないでしょう?

これじゃまるでホントにデートじゃないかー!!

…いや、デートでいいんですが…(苦笑)。でも、いい歳した独身バツイチ男が、既婚で子持ちの女性を友達として連れてくるような店じゃないような気がしますが…。


しかも案内された席は…思いっ切り綺麗な夜景の見える窓際の席…(汗)。

こんなとこ、今まで旦那にも連れて来てもらったことありません!

かつて過去にご馳走してくれた先輩や上司達にも、こんなとこまで連れて来てもらった事ありません。

ちょっと…いいの? 私は彼にとって単なる久しぶりの再会の女友達じゃないの? 普通、女友達相手にここまでしてくれるの?

嬉しいのと、予想外の対応への混乱で、私は軽くパニック。

いや、こんな事言ったら何ですが、ここまでされて期待しない方が無理ですって。


しかもこの店で案内された席は窓際でも端っこだったのですが、その隣から90度方角というか景色が変わる訳で、彼いわく

「…あっちの席の方が景色良かったね。」

と…。


いーえっ! そういう問題じゃないです! 別に私はこっち側でもいいんです!

そもそも、こんな店に連れてきてもらって、こんな夜景の見える席に案内されただけでもビックリだったのに…。そんなロマンチックな事言わないでよ…。

私は「いえ、こっちの景色でも十分ですよ。」と言うのが精一杯でした。だって本心ですから。

っていうか…まさかこの店で彼、全部ご馳走してくれる気でいる…?!


そして飲み物、食べ物を注文するのですが…

私が飲んでみたかった黒ビールがあったのですが、最近の私はビールはめっきり量が飲めなくなってしまっていて。

でもどうしても飲んでみたかったのでそれを言うと

「じゃあ、残ったら俺が飲むから頼みなよ」

と言ってくれ、そのお言葉に甘えて、黒ビールと移し替え用にグラスを1個注文しました。

私がグラス1杯分だけそこに移し替えて飲み、残りは彼に飲んでもらおうと思ったからです。


が…来た黒ビールは私が思っていたのとは予想外の形で。

その黒ビールが美味しく飲めるよう、うまく泡が立つように、何か特殊な台のような物に乗せられたグラスがやって来ました。

「これ…どう考えても、明らかにこのまま飲む方が美味しいよね?」

って話になり、結局別でグラスをもらったものの、私はそのまま移し替えずに飲む形になりました。

でやはり、ある程度の量までしか飲めない訳で、それ以上飲めない分は残してしまう訳です。

なのに、私が飲めずに残したグラスを彼は「じゃあ、そのままもらうよ」と言って飲んでくれたのでした。

私が口つけたグラス、そのままでいいんだ…と何だか嬉しくなってしまって。


そうして飲んだり食べたり話しているうちにだんだん緊張はほぐれてきて。

初めて会った時や2回目に会った時のように、気がついたらすっかり話は弾んでいました。

久しぶりに再会した時の緊張がもうウソみたいに、隣にいて話をしているだけですごく安心するんです。もうその時はドキドキの気持ちはすっかり消え去ってしまっていて、ただただ、安らぎと安心感のみ。

話していて楽しいのはもちろんですが、もう隣にいるのがまるで当たり前のような感覚で。

他の誰といても感じた事のない、信頼感と安心感。

彼もそう思っていたのかどうかはわかりませんが、だからなのか、何故か昔の高校時代の元カノの話までしてきたりしたんですが…。

何故そんな話まで私に…?(苦笑)



そんなこんなで楽しく食事の時間を過ごしましたが、そろそろ店を出る時間に。

その時に店員さんが持ってきた請求書、チラリと見えましたが…予想通り金額は…(@_@)(汗)

でも彼は「あ、心配しなくていいから」と、全て会計を持ってくれたのでした…。

さすがに申し訳ない気分になりましたが、良かった…のかな?


そして最初の待ち合わせ時間がそもそも早かったので、この店を出てからもまだ十分に時間はあった訳で。

「時間、大丈夫?」と聞かれましたが、まだまだ夜の8時前。

「全然大丈夫ですよ!」と答えると、彼は

「じゃあ、前から気になってて行ってみたい店があったんだ。気になってはいたんだけど、男一人で入るにはちょっと勇気のある店で…。ちょっと歩くけどそこでもいい?」

と言ってくれ、そんな店に私と一緒に行くなんて…いいのかな? と思いつつ、嬉しくて「もちろん、いいですよ!」と答えて、次の店に向かうことに。


彼に付いていって着いた店は…今度はオープンテラスのある、オシャレなカフェ風の店。

「よくここの前通ってて、前から気になっててさ」

との事で、またちょっとドキドキしながら席に案内されました。

案内された席はちょうどテラス席というか外に面していて、9月の夜という時期と気候では、酔い覚ましと気分転換にはちょうど良い席で、しかも席にはキャンドルまであって。

まさに女子好み? のステキな店でした。デートにはピッタリの。

…だから、これはデートでいいんですか? と…。


お店に入ったのはまだ8時を回った頃で時間の心配は全然いらなかったものの、私達は楽しく話していると時間の感覚など無くなってしまう程あっという間で、本当はいつまでもこのままでいたい、帰りたくない、そして私はこの日、帰らない覚悟で来ている…。

でもその事は、それまでは彼にもちろん言えませんでした。


そして10時半を過ぎた位の頃に彼は

「まだ時間大丈夫なの?」と聞いてきました。

そう、実はそれまで、まだ早い時間から彼は何度も私に「時間、大丈夫?」と聞いてきていました。それこそ、終電までまだほど遠い時間から。「高校生かよ!」と思う位に(笑)。


ここで…ついに私は本気モードに入っていくのです。


「実は…私、今日帰るつもりないんです。」


と。


「…えっ?! 何言ってんの?!」とここで彼は初めて驚きの様子を見せます。

そう、私の勝負タイムはこれからでした。


「今日、帰らなくていいようにしてきたんです。」


ここから動揺を見せ始める彼。


この時から、私と彼の本当に長ーい夜が始まるのでした。

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